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手数王/菅沼孝三 [音楽]

高校ではドラマーとして二つのバンドをかけもちしていた。

一つは主にZIGGY、X、DEEP PURPLE、NIRVANAなど和洋ロックを、もう一つは
”ラテン音楽研究会”なるメンバーで結成されたバンドでジャンルにとらわれずに
ラテン音楽やフュージョンなどを叩いていた。

ドラムは楽しかったしこれからバンドを組むとしても間違いなくドラムを選ぶだろう。
ギターやベースに比べて経験者が少なく重宝がられ、またあまり目立たないパート
であるのも”縁の下の力持ち”っぽくて良い。ちゃんと叩けて当たり前、間違った時
のみ思いっきり目立ってしまうという切なさよ。

僕が最も尊敬するドラマーは菅沼孝三である。この男は知りうる限り間違いなく日本で
一番上手いドラマーだ。「手数王」という教則ビデオを購入して自分のドラムソロの
参考にしようとしたのだが、これがなかなか参考にならない。難し過ぎるのだ。二年半
近くほぼ毎日ドラムを叩いてきたのでそれなりに技術を身につけ自信もあった。
それが一瞬にして崩れ去った気がした。

完成度の高いルーディメント、高速連打やスリップビート、トリックプレイ、変拍子・手数ドラミングで知られ「手数王」の異名を取る。そのプレイの凄まじさは、「彼のドラミングの後には草木一本生えない」と言われるほどだ。しかし、その派手なプレイの裏には、しっかりとした基礎があることを忘れてはならない。正確なビートをキープしながら、奇数連符まじりの高速連打フレーズを叩きまくる技術は、地道な努力によって得た成果なのである。

「彼のドラミングの後には草木一本生えない」
とてもミュージシャンを紹介する文だとは思えないが彼のプレイを、ドラムを目にした者なら
納得できるであろう。いやほんと凄いんですってば。当時は僕はパワー系ドラムでどんちゃか
叩く人達ややたらハートで叩けだの哭きのドラムだの精神論に持って行くOBの意見に
真っ向から反対し、テクニックこそ全て、テクニックマンセー野郎であったから、菅沼孝三の
ビデオを見た時はあぁ神だ…と思った。CDを購入しぶっ飛んだ。

「手数王」を見ながらよくスティックで雑誌をパタパタ叩いて練習したなー。ドラムソロは
ビデオの中の数フレーズを完璧にパクらせてもらったし、スティックの回し方なんてのも
真似させて頂いた。かっちょいーんだコレが(キモチ悪いと言う人もいたけど)。

ポップスの神様、陣内大蔵が言ってたセリフ。
「初めてヴォーカルでドラムの伴奏しちゃった」

うーむ、納得。


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